犬と猫の軟部外科手術|当院で対応できる手術をご紹介
いつも行っている近くの動物病院では「簡単なしこりの切除はできても、お腹を開くような手術は難しいのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
当院では、去勢・避妊手術や体表のしこり切除だけでなく、腹部臓器に関わるさまざまな軟部外科手術にも対応しています。手術に必要な設備を整え、麻酔中の状態や術後の痛みに配慮しながら、それぞれに合わせた手術計画を立てています。
一方で、すべての手術を当院だけで行うわけではありません。より専門的な設備や治療が必要と判断した場合には、二次診療施設をご紹介します。
今回は、当院で対応している主な軟部外科手術や、手術時に大切にしていることについてご紹介します。
■目次
1.当院で対応している主な軟部外科手術
2.手術時の出血・痛み・麻酔リスクに配慮した体制
3.手術後もそれぞれの性格やご家庭の状況に合わせてサポート
4.まとめ
当院で対応している主な軟部外科手術
軟部外科とは、皮膚や消化管、泌尿器、生殖器、肝臓など、骨や関節以外の部位を対象とする外科分野です。
当院では、一般的な軟部外科手術の多くに対応しています。以下にご紹介する手術は一例です。「かかりつけの動物病院では対応が難しいかもしれない」と自己判断せず、手術が必要といわれた場合や気になる症状がある場合は、まずは当院へご相談ください。
<去勢・避妊手術>
犬や猫の去勢・避妊手術は、望まない妊娠を防ぐだけでなく、精巣や子宮、卵巣に関わる病気の予防につながる場合があります。
手術に適した時期は、犬・猫の種類や体格、成長の程度、健康状態などによって異なります。手術を検討されている場合は、診察を行ったうえで実施時期や方法をご提案します。
<しこり・腫瘍の切除>
しこりというと、皮膚の表面にできるものを想像されるかもしれません。しかし、しこりや腫瘍は皮膚だけでなく、胸腔や腹腔内の臓器にできることもあります。
当院では、体表のしこりから大きなできもの、腹腔内に発生した腫瘍まで、部位や大きさ、周囲への広がりなどを確認したうえで切除を検討します。
腫瘍が疑われる場合には、必要に応じて血液検査や画像検査、細胞診などを行い、手術の方法や切除範囲を判断します。また、必要に応じて切除した組織を病理検査に提出し、その結果を今後の治療方針の検討に役立てます。
犬の皮膚にできるしこりや肥満細胞腫についてより詳しく知りたい方はこちら
犬や猫の乳腺腫瘍についてより詳しく知りたい方はこちら
<膀胱結石・尿道結石の摘出>
膀胱や尿道にできた結石により、血尿や頻尿、排尿時の痛みなどが表れることがあります。特に尿道が結石で塞がり、尿を出せない状態は緊急性が高いため、早急な処置が必要です。
食事療法などで溶かすことが難しい結石や、排尿を妨げている結石に対しては、状態に応じて摘出手術を行います。
<腹部や胸部に関わる手術>
当院で対応を検討できる手術には、次のようなものがあります。
・異物や腫瘍などがある腸管の一部を切除し、残った腸管をつなぐ腸切除・吻合
・横隔膜に生じた穴を閉じる横隔膜ヘルニア整復
・胆嚢疾患に対する胆嚢摘出
・腫瘍や捻転などに対する脾臓摘出
・肝臓に発生した病変に対する肝臓部分切除
・重度の病変がある場合に検討する腎臓摘出
・体格や病変の位置などを踏まえた尿管の手術
なかでも胆嚢摘出は、専門的な技術や手術前後の管理が求められ、対応できる動物病院が限られる手術のひとつです。当院では、検査結果や全身状態を詳しく確認したうえで、胆嚢摘出が必要と判断される犬や猫の手術にも対応しています。
手術が可能かどうかは、病気の進行度や全身状態、体格などによって異なります。まずは検査を行い、当院での対応が適切かを慎重に判断します。
当院での対応が難しい場合には、必要な治療を受けられる二次診療施設をご紹介します。手術の可否をご自身で判断せず、まずはご相談ください。
犬の胆嚢粘液嚢腫と胆嚢摘出手術についてより詳しく知りたい方はこちら
かかりつけ医と専門病院の役割についてより詳しく知りたい方はこちら
手術時の出血・痛み・麻酔リスクに配慮した体制
手術を受ける際、多くの飼い主様が心配されるのが「麻酔に耐えられるのか」「出血や術後の痛みは大丈夫か」という点です。
当院では、手術前に診察や血液検査などを行い、年齢や持病、現在の体調を確認したうえで麻酔計画を立てます。麻酔中は呼吸状態や心拍数、血圧、体温、血中酸素飽和度などを確認し、動物の状態に応じて麻酔の深さや点滴などを調整します。
シニア期の犬や猫に行う麻酔や術前検査についてより詳しく知りたい方はこちら
また、胆嚢摘出や脾臓摘出、一部の腫瘍切除などでは、超音波の振動を利用して組織の切開と血管の凝固を行う「ソノサージ」を活用することがあります。手術内容によっては、出血量や処置時間を抑えることにつながる場合があります。
当院では、病変の部位や手術内容、全身状態などを踏まえ、使用する機器や手術方法を選択しています。
手術後もそれぞれの性格やご家庭の状況に合わせてサポート
手術は、処置が終われば完了というわけではありません。麻酔からの覚醒状態や痛み、食欲、排尿・排便、傷口の状態などを確認し、必要に応じて点滴や鎮痛薬などを使用します。
また、入院が大きなストレスになる犬や猫もいれば、ご自宅での管理に不安を感じる飼い主様もいらっしゃいます。そのため、病気や手術の内容だけでなく、愛犬や愛猫の性格やご家庭での看護が可能かどうかも踏まえ、入院期間や退院の時期を検討します。
退院後も、傷口の確認や抜糸、病理検査の結果説明などを行い、必要に応じてその後の治療や定期検査につなげます。気になる様子があれば、遠慮なくご相談ください。
まとめ
当院では、去勢・避妊手術や体表のしこり切除、膀胱結石の摘出に加え、腸や胆嚢、脾臓、肝臓、腎臓などに関わる軟部外科手術にも対応しています。
ただし、病変の部位や進行度、全身状態によっては、専門的な治療が可能な二次診療施設をご紹介することもあります。当院で治療を行う場合も、専門病院へつなぐ場合も、まずは状態を把握し、飼い主様と相談しながら適切な選択肢を考えることが、かかりつけ医の役割です。
「しこりが大きくなってきた」「手術が必要と言われた」「去勢・避妊手術について相談したい」など、気になることがありましたら、まずは当院へご相談ください。日常の小さな変化から手術後の経過観察まで、一貫してサポートいたします。
東京都世田谷区の動物病院なら『つるまき動物病院』
診察についてはこちらから
TEL:03-6413-5781
