冬は注意が必要!犬と猫の乾燥対策について
冬になると空気が乾燥しますね。私たちはこの時期になると乾燥からくる皮膚トラブルが発生したり、インフルエンザなどの感染症が増えたりします。実は犬や猫でも同じで、冬は乾燥によるさまざまなトラブルが発生します。
今回は、犬や猫が乾燥によって受ける影響や、乾燥対策について詳しくお伝えします。
■目次
1.乾燥が犬と猫にもたらす影響と生じる可能性のある疾患
2.乾燥の予防と対策
3.まとめ
乾燥が犬と猫にもたらす影響と生じる可能性のある疾患
・皮膚トラブル
乾燥によって皮脂が減少すると、皮膚はその保護機能を失い、外部刺激に対して敏感になります。これにより、犬と猫は皮膚のかゆみや赤み、刺激からフケの増加や脱毛が生じることがあります。
また、乾燥によって皮膚のバリア機能が弱まると、細菌や真菌の感染リスクが高まり、皮膚病の発生につながることがあります。
・肉球のトラブル
皮膚と同様に肉球も乾燥しやすくなり、荒れたりひび割れたりすることがあります。ひび割れが大きくなると痛みが出たり、ひび割れの部分から細菌感染を起こしてしまうこともあります。
・さまざまな感染症
空気が乾燥すると、空気中にウイルスなどが舞いやすくなることや犬や猫の呼吸器粘膜などの免疫機能が低下することがあり、感染症にかかりやすくなります。これにより、咳やくしゃみなどの呼吸器系の問題が発生することがあります。
・ドライアイなど目のトラブル(特に犬)
乾燥した環境では犬や猫の目も乾燥するため、ドライアイなど目のトラブルが発生することがあります。特にチワワやマルチーズなど、もともと目の病気になりやすい犬は注意が必要です。
・気管虚脱(犬)
小型犬などは「気管虚脱」という気管の病気になりやすい傾向があります。気管虚脱は気管がつぶれることが原因ですが、乾燥した環境では咳が出やすいため、咳による気管への負担で気管虚脱になるリスクが高くなってしまう恐れがあります。
・僧帽弁閉鎖不全症(犬)
僧帽弁閉鎖不全症は、特に高齢の小型犬に多い心臓の病気です。乾燥によって咳をしやすくなると、心臓への負荷が大きくなるためこの病気になるリスクを高める可能性があります。
◼️詳しくはこちらでも紹介しています。
犬の僧帽弁閉鎖不全症について┃定期検査で早期発見を
乾燥の予防と対策
エアコンなど風の出る暖房器具より、オイルヒーターなどのできるだけ風が出ないタイプのものがおすすめです。また、ヒーターなどを設置する際は、近づきすぎるとやけどをしてしまうため、柵やケージなどを使用しましょう。
乾燥対策として、加湿器を使用する方も多いと思いますが、湿度は50〜60%くらいに保つようにしましょう。また、加湿器はこまめに手入れしないとカビなどによって犬や猫の健康に悪影響が出ることもあるため注意が必要です。
その他にも、犬や猫の体を保湿するために、専用のシャンプーや保湿剤などを用いるのも良いでしょう。肉球には専用のクリームを使用して、乾燥を防ぎましょう。
また、日頃から愛犬愛猫が十分な水を摂取しているか確認することも大切です。寒くなると飲水量が少なくなり、膀胱炎や尿石症などが起こりやすくなるため、水分摂取が特に重要となります。
まとめ
季節の変わり目の乾燥は、犬や猫に多くの健康問題を引き起こす可能性があります。これらの問題を防ぐためには、室内の湿度を適切に保つことや、皮膚や肉球のケア、水分補給が重要です。愛犬や愛猫の様子をしっかり観察して、異常に気づいた場合は早めに動物病院に相談しましょう。
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