つるまき動物病院
院長ブログ

愛犬を守るために!|犬のお散歩など外出時の熱中症対策について

2024年8月7日

暑さが厳しくなり、熱中症のリスクが高まってきましたね。犬は体温調節が苦手なことから熱中症になりやすく、重症の場合は命に関わることもあります。そのため、特にお散歩などの外出時は、徹底した熱中症対策を行うことが大切です。

今回は外出時の犬の熱中症対策について、症状や発症時の応急対策などをご紹介します。

■目次
1.熱中症のリスク
2.外出時の熱中症対策方法
3.熱中症の症状
4.熱中症発症時の応急対策
5.まとめ

熱中症のリスク


犬は全身に汗腺がなく、基本的に肉球でしか汗をかくことができないため、体温調節が苦手です。また、全身が被毛で覆われている、地面からの距離が近い位置で生活をしていることなどから、熱中症になりやすいといわれています。

また、以下のような犬種は特に体温調節が苦手なため、熱中症になるリスクが高く、注意が必要です。

マズルが短い犬種(パグ、フレンチ・ブルドッグ、シー・ズー、ペキニーズなど)
寒い地域出身の犬種(サモエド、シベリアン・ハスキー、秋田犬など)

外出時の熱中症対策方法


暑い時期に外出する際は、以下のようにしっかりと熱中症対策を行いましょう。

<適切な散歩時間の選択>
日中はアスファルトの温度が高く、地面から反射した熱をじかに受けてしまいます。そのため、散歩は基本的に日中は行わず、朝や夜に行うようにしましょう。

<日陰の利用と休憩>
日中に外出する際は日陰を積極的に利用し、こまめに休憩をとるようにしましょう。

<水分補給の重要性>
人間と同様に、犬も体の水分が足りなくなると熱中症を引き起こしやすくなります。そのため、外出中もこまめに水分補給をしましょう。

<クールマットや冷却グッズの活用>
クールマットやクール素材の洋服、クールネックなど、冷却グッズを活用するのも一つの手です。ただし、それらを嫌がったりかじったりしてしまう場合は、無理に使用しないように気をつけましょう。

<アスファルトの温度確認>
真夏のアスファルトは60℃を超えることもあります。そのため、飼い主様が直接アスファルトを手で触り、愛犬が歩いても大丈夫かどうかを直接確認しましょう。

<車内放置の絶対禁止>
車内に犬だけを残すようなことは危険なため、絶対にやめましょう。エアコンをつけていれば大丈夫、という声もありますが、日陰に停めていたはずが時間の経過とともに直射日光が当たってしまって車内の温度が高くなったり、なんらかのトラブルでエンジンが切れてしまったりすることもあるため、車内に放置しないことが大切です。

熱中症の症状


愛犬に以下のような症状がみられる場合は、熱中症のサインである可能性が考えられます。

・ハァハァと口を開けて浅く速い呼吸をしている
・心拍数が多い
・ヨダレをダラダラ垂らしている
・体や耳が熱い
・フラフラしている
・ぐったりしている

また、重度の場合は嘔吐や下痢、痙攣、意識レベルの低下などがみられ、すぐに対処しなければ命を落としてしまうこともあります

熱中症発症時の応急対策


熱中症を起こした場合は、とにかく冷やすことが大切です。保冷剤や凍らせたペットボトルをタオルで包んで脇の下に挟んだり、冷水を直接かけたりして、可能であれば水を飲ませてください。

また、それと同時に動物病院に電話連絡をして状況を説明し、応急処置が終わったら直ちに動物病院で対処してもらいましょう

まとめ


犬はもともと熱中症になりやすいため、外出時は特にしっかりと熱中症対策を行う必要があります。お散歩は日中は避け朝か夜に行う、絶対に車内放置しないなどして、愛犬を熱中症から守ってあげましょう。

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