つるまき動物病院
院長ブログ

季節の変わり目は犬も体調を崩しやすい | 特にシニア期は要注意!

2024年6月10日

私達人間と同じように、犬も季節の変わり目には体調を崩しやすくなります。特にシニア期やてんかんなどの持病がある場合には調子が悪くなりやすいため、注意が必要です。

今回は、季節の変わり目に多くみられる犬の体調の変化や、シニア期、てんかんなどの持病持ちの犬がどうして要注意なのかについてご紹介します。

■目次
1.季節の変わり目に多いトラブルや病気
2.シニア期、持病持ちの犬は注意
3.予防法やご家庭での注意点
4.まとめ

季節の変わり目に多いトラブルや病気


季節の変わり目は温度や湿度、気圧の変化が大きいことから自律神経のバランスが乱れ、体調を崩しやすくなります。また、夏から秋にかけての変わり目には、夏の暑さで体力を消耗したり脱水気味だったりして、疲れが抜けきらないことも体調を崩す原因となっているようです。

犬の場合、季節の変わり目に一番多くみられるトラブルは、食欲がなくなる、下痢、嘔吐といった消化器症状です。

また、季節の変わり目は皮膚のバリア機能が低下しやすかったり、アレルギーが出やすかったりします。そのため、皮膚が赤くなる、痒がる、フケが増えるといった皮膚トラブルも多くみられます。

シニア期、持病持ちの犬は注意


シニア犬は免疫力が低いことから、特に体調を崩しやすい傾向にあります。消化器症状や皮膚トラブルに加え、気管壁などにある平滑筋(へいかつきん)の筋力が落ちて飲み込みの反応が遅くなり、気管に水分などが入ることによって誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を起こしやすくなります

また、持病がある場合は症状が悪化しやすくなる傾向にあり、例えば、てんかんの動物では、発作が起こりやすくなる場合もあるため、季節の変わり目には特に注意しましょう。

予防法やご家庭での注意点


季節に関係なく元気に過ごすためには、私達人間と同じように、生活リズムや食生活を整え、ストレスを抑えることが大切です。

<消化の良い食事>
脂肪分が多いおやつなどは控え、食べ過ぎにも気をつけましょう。また、シニア犬であれば、消化しやすいようにドライフードをぬるま湯でふやかして与えるというのもひとつの方法です。

<適度な運動>
適度に運動を行うことで、自律神経を整える「セロトニン」が分泌されます。また、腸の蠕動(ぜんどう)運動が促進されたりストレスの発散ができたりと健康に良いことばかりなので、可能な限り毎日お散歩に行くことをおすすめします。ただし、激しい運動はかえって体の負担になってしまう恐れがあるため、注意しましょう。

<寒暖差をなくす>
部屋の温度や湿度を季節に関係なくなるべく一定に保ち、昼夜の寒暖差が激しい時期には朝や夜の散歩は控えるなどして、なるべく寒暖差が生じないように心がけましょう。

まとめ


季節の変わり目は犬も体調を崩しやすく、シニア犬や持病を持っている犬では、特に注意が必要です。日頃から愛犬の体調に気を配り、季節の変わり目には特に愛犬の様子をよく観察し、何かおかしいと感じたらなるべく早めに動物病院を受診するようにしましょう。

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