犬猫の健康維持に不可欠!睡眠の重要性について
愛犬愛猫が普段どのくらい睡眠をとれているか把握していますか?よく寝ているから大丈夫…と思っていても、実は犬や猫にとっては寝不足だったり、逆に寝すぎていたりするかもしれません。
今回は犬や猫の睡眠事情について解説いたしますので、愛犬愛猫の健康管理に役立てて頂ければと思います。
■目次
1.犬猫の適切な睡眠時間は?
2.どうしてそんなに寝るの?
3.いつもよりも長く寝ている場合
4.犬や猫が落ち着いて眠れる環境とは?
5.まとめ
犬猫の適切な睡眠時間は?
・犬の睡眠時間
成犬の場合、1日12〜14時間の睡眠が推奨されています。ただし、大型犬や高齢の犬はもう少し長く眠ることがあります。
子犬の場合は、成長と発達のために多くの睡眠を必要とするため、1日に18〜20時間眠ることも珍しくありません。
・猫の睡眠時間
成猫の場合、1日に12〜16時間眠ることが一般的です。猫は昼夜を問わず短時間の眠りを繰り返すことが多いです。
また、子猫の場合には、1日に最大20時間近く眠ることもあります。
どうしてそんなに寝るの?
犬の場合、祖先であるオオカミの生態と関連していると言われています。オオカミは群れを作っての共同狩猟を行いますが、この活動と休息のサイクルが現代の犬にも影響していると考えられています。
猫は、本能的に狩猟の行動を持っています。野生の猫はエネルギーを一気に使う短時間の狩りを行い、その後は休息や睡眠を取ることでエネルギーを回復しています。家猫もこのパターンを継承しており、長い時間寝ることが多いようです。
また睡眠には浅い眠りのレム睡眠と、深い眠りのノンレム睡眠がありますが、犬や猫はノンレム睡眠の時間が短く、このことも睡眠時間を長くする一因と考えられています。
いつもよりも長く寝ている場合
睡眠時間が長すぎる場合は病気が隠れていることもあります。
代表的な疾患は、甲状腺機能低下症です。これは甲状腺ホルモンという、全身の代謝を促進させることなどに関わっているホルモンの分泌が低下することにより、活動性の低下や睡眠時間の延長、肥満、脱毛などが見られる疾患です。
また、体のどこかに痛みがあって動く辛さから寝る時間が増える場合や、低血糖や中毒で脳に障害が起きている場合も、睡眠時間が長くなる傾向が見られます。
犬や猫が落ち着いて眠れる環境とは?
快適に眠るためには、寝床の環境が重要です。
犬も猫も暑すぎたり、寒すぎたりする場所では安眠することができません。季節に限らず一年を通して、室温22~25℃、湿度50%程度に保つことで、快適に過ごすことができます。
さらに、温度だけでなく睡眠場所も大切です。人の往来が多かったり、テレビが近かったりすると落ち着いて眠れないため、静かな環境かつ飼い主の存在を感じられる場所に寝床を用意してあげましょう。
その他にも、犬は四方を囲まれた狭い場所を好みます。寝床にクレートを使用し普段から慣らしておくと、外出時や緊急時にスムーズにクレートに入ってくれるためおすすめです。
また、猫は狭い場所以外に高いところも好きなので、キャットタワーを用意してあげると良いでしょう。
まとめ
犬も猫も、私たち人間と暮らすことで本来の生活とは異なる暮らしをしています。愛犬愛猫の睡眠環境を整えることは、ストレスの軽減や病気の予防にも役立ちます。
日頃から睡眠の様子を観察し、長すぎる場合や短すぎる場合など気になることがあれば、当院の獣医師までお気軽にご相談ください。
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